
平成23年度までの目標を定めた三田市「新行政改革プラン」に基づき、財政健全化に取り組みます。新行革プランによると、経常収支比率98.3%(H19年)→93%台、実質公債費比率19.2%(同)→17%台、市債残高606億円(同)→480億円、基金残高173億円(同)→127億円。新規事業は、市にとって必要不可欠な施策を求めて参ります。
無駄な支出を減らし、必要な事業を拡充し、貯金に当たる基金を毎年積みまして、災害など突発的な非常事態の回避に努める―これが財政運営の基本です。しかし、毎年増えるべきはずの基金はこの4年間で約50億円使われ、127億円にまで減ることとなります。このことは市民の納得をしっかりと得なければならない問題だろうと思います。
国の三位一体改革の影響で、地方交付税は大幅カットされ、東京都以外のたいていの自治体は財源のやりくりに苦しんでいます。歳入が増えるめどは現時点でまったく立っておらず、逆に、現在見積もっている歳入よりも少ない額しか入ってこないかもしれない。自治体は国や県に頼る従来の姿勢から、独自財源確保の道を模索していかなくてはならなくなりました。そこで、地元経済産業、歴史文化を活用した観光振興に取り組み、独自財源の確保を図っていく。三田には白洲次郎や川本幸民をはじめとした多くの偉人に加え、三田牛や三田米、うど、松茸、トマト、お茶、栗など磨けば磨くほど活性化につなげられる素材が眠っています。
具体的には、金融支援や業態転換をバックアップする既存企業対策、次代を担う後継者育成、地産地消の推進、インターネットを用いた販路拡大、産官学の連携、各種競争力強化、「三田」ブランド確立による農業の活性化、官民交流など経済体制強化、産業振興機構を設立するなど各種支援策の導入、企業・大学の誘致活動などさまざまな対策を図ってまいります。
歴史文化の活性化も重要です。三田には長い歴史と伝統に育まれた文化があります。誰にでもわかりやすい「三田学」を確立し、郷土愛の醸成を図ります。三田の歴史、文化、自然、食育、産業などを題材とした社会体験学習の実施、まんが本の作成といった「ふるさと教育」を推進し、三田に誇りと愛着を持つ心を育て、定住につなげられるよう試みます。
映画・ドラマ・CM撮影の受け入れにも積極的に動き、三田の新しい側面を開拓し全国発信できるよう努めていきます。

深刻な赤字経営が続き、基金も底をついた市民病院。依然存続の声が大きいです。私の祖父母も市民病院で亡くなって、病院には大変お世話になりましたから、市民病院の廃止などは市民にとって到底考えられないことでしょう。病院事業の赤字の幅を減らして、いかに経営の安定に努めるか、いかに医師や看護師を確保し、他の自治体に引き抜かれたり、独立開業に踏み切られないか、こういったことは国の根幹にまで到達する問題ですから、大変難しい課題であろうと思います。経営健全化に向けさまざまな方策がありますが、たとえば大学医学部と提携して、医学部生に奨学金を交付する代わりに、卒業後は市民病院で数年勤めてもらうなどといった取り決めなどを進めていくことが対策のひとつとして挙げられると思います。
赤字の続いている市民病院に投じられる市の一般会計は約14億円です。これはすべて市民の税負担でまかなわれています。
総合的な医療インフラの整備は必須です。救急医療の充実はもちろん子どもから高齢者まで市民が安心して生活できる環境整備に尽力します。

日本のお役所はいわゆる縦割り行政やセクショナリズムと呼ばれていることからもわかるように、部署と部署の間のつながりが薄く、情報が共有されない仕組みになっています。たとえば、自治体の財政課は完全に専門化・高度化していて、違う課の職員から財政課を見れば、非常に敷居の高い難解な部署に見えます。部署間で情報の共有がなされていませんから、同じ役所の中でも隣の課が何をやっているか全然知らないといった事例は日常茶飯事です。
今、行政に必要なのは自治体間の情報共有、施策の共同実施を通じたコストダウンとサービスの向上です。たとえば、昨今の中国製毒入りギョーザ事件は記憶に新しいかと思います。事件発生後、各都道府県自治体は、管轄の被害状況を調査しましたが、その調査結果の情報も各自治体でとどまり、隣接する都道府県で情報交換が行われておりませんでした。そんな折、ある自治体間で情報共有が行われ、結果より効率的な施策の実施へつなげることができました。この一例から、自治体間での情報共有と共同連携は行政サービスの質を向上させることができることがわかりました。また、共同の仕事がコストダウンにつながるのは明白でしょう。
少子高齢化の人口減少社会に入り、社会保障費の負担が増え、従来までのような公的サービスの質を維持させることはもはや成り立たなくなっています。焦点は、行政のコストを下げ、サービスの質の下落分をいかに最小限に食い止めるかとなります。他市・県・国との広域的連携は、そういった意味で今後重要になると考えます。